経済的負担に対する支援策
こうした子どもが乳幼児期にある場合の経済的負担に対して、現在講じられている公的な支援策は、表のとおりである。
代表的なものとして、妊娠・出産期における健康保険から支給される「出産育児一時金(家族出産育児一時金)」や、「出産手当金」、「児童手当」がある。
また、医療保険における3歳未満の乳幼児の一部負担金については、2002(平成14)年10月より2割負担とされたところであるが、加えて、多くの地方自治体が地方単独事業として「乳幼児の医療費助成」(ある一定年齢までの乳幼児の医療費の自己負担分を助成。
内容については、都道府県、市町村によって異なる)を実施している。
また、子どもが保育所を利用する場合、保育サービスの提供に要する財源は、保護者が負担する保育料以外は、国や都道府県または市町村の負担で賄われている。
たとえば、ゼロ歳児であれば、1人あたり月額約16万円の経費がかかり、約3.5万円の保護者負担以外の約12.4万円は、国及び地方自治体の負担となっている。
したがって、ゼロ歳児を1人保育所にあずけると、1年間に約150万円の公費をかけていることになる。
保育所経費については、公立保育所では国の基準以上に大きな費用がかかっている場合が多いほか、保護者の保育料負担を国の基準よりも軽減している市町村もあることから、実際にかかっている公費は、これ以上になっている場合が多い。
税制面では、子どもの扶養控除があるので、これにより所得税・地方税の軽減が図られている。
したがって、乳幼児を保育している世帯からは、公的な経済的支援策は、出産育児一時金や出産手当金以外は、年額6万円(第3子以降は年間12万円)の児童手当のみというようにみえるが、公費負担としては、これらの制度以外に、保育所運営費や幼稚園に対する補助金、税制上の軽減措置などがある。
こうした公的な支援策の金額は、0歳から5歳までの子ども1人あたり平均として、年額約60万円と推計される。
| 費用 | 名称 | 内容 | 根拠となる制度 |
| 妊娠・出産費用 | 出産育児一時金(家族出産育児一時金) | 1人につき30万円 | 医療保険制度 (健康保険) |
| 出産手当金 | 出産日以前42日から出産日後56日までにおける休業補償・賃金日額の6割 | ||
| 医療費 | 乳幼児の医療費助成 | 乳幼児期の医療費の自己負担部分を軽減(医療保険制度における乳幼児(3歳未満)の自己負担は2割) | 地方自治体の単独事業 |
| 育児費用 | 児童手当 | 第1子、第2子は月額5千円、第3子以降から月額1万円。生まれてから小学校3年修了前まで。所得制限あり | 児童手当法 |




