2008-03

地域別にみた出生率の相違

世界の合計特殊出生率 (2000〜05年平均で2.69)を地域区分別にみると、アフリカが4.91と、他地域を大きく引き離して最も高い。

アジア(2.55)とラテンアメリカ(2.53)がこれに続いているが、2程度低くなっている。

一方、欧米の数値は低く、ヨーロッパでは1.38、北アメリカでは2.05と人口置き換え水準(2.08)を下回っている。


また、経済発展段階別の合計特殊出生率 でみると、先進地域(ヨーロッパ、北アメリカ、日本、オーストラリア、ニュージーランド)では1.56であるが、発展途上地域では2.92、特に後発発展途上地域では5.13と、1950〜55年当時の全世界平均に相当する水準となっている。

このように、世界の出生率 を、地域別、経済発展段階別にみると、大きな相違がある。

 

<世界各国・地域の合計特殊出生率


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世界平均の合計特殊出生率

20世紀後半の世界人口の増加率をみると、1950〜55年平均では1.80%であったが、先進地域でのベビーブーム と発展途上国での死亡率の低下を背景に、1965〜70年平均で2.04%に上昇した。

その後の人口増加率は低下し、2000〜05年平均で1.22%となっている。

ただし、1990年代以降0.3%以下の増加率となっている日本と比べれば、高い水準である。


世界全体の合計特殊出生率 の動きをみると、1950〜55年の平均で5.02の水準にあった。

その後低下傾向に入り、1975〜80年平均で3.90と4を下回り、1995〜2000年には2.83と3を下回った。

2000〜05年平均(2000年までのデータを元に算出した推計値)は2.69とわが国でいう人口置き換え水準(2.08)を上回っているものの、過去50年間で最も低い水準となっている。

その結果、15歳未満の年少人口の割合は、1950年には34.3%であったが、1965年の37.6%まで上昇するが、その後は低下し、2003年には29.0%と3割を下回っている。

 

<世界の人口増加率と合計特殊出生率 >


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世界の人口

わが国における少子化の動向は、既に述べたとおりである。

世界の国・地域の人口と出生率についてみるとどのような様相を呈するだろうか。

ここでは、先進諸国だけではなく、アジア諸国を含めた形で、人口や出生率の状況についてみることにする。


国際連合が2002年に行った人口推計によると、世界の人口は1950年には約25億人であったが、その後人口は増加し続け、1960年には30億人、1975年には40億人、1990年に50億人、2000年には60億人を超え、2003年には約63億人に達している。20世紀後半の50年間で、それまでの総人口を上回る約35億人もの人口が増えたことになる。10億人増加に要する期間もだんだん短くなっている。


西暦元年には3億人、1000年では3億1,000万人、1500年では5億人、1800年では9億8,000万人、1900年には16億5,000万人と推計されていたことと比較をすれば、20世紀後半からの世界人口の伸びが、人類の歴史上いかに急激なものであったかが分かる。


国連の人口推計によると、今後とも世界人口は増加を続け、2050年には、2003年よりも約26億人増加して、89億人に達する見通しである。

そして、国連による別の推計では、世界の人口は2100年には91億人、2300年には90億人に達するものとされている。

 

<世界の人口の動き>


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新エンゼルプランの評価と新新エンゼルプランの策定

2004(平成16)年7月、総務省は「少子化対策に関する政策評価」として、新エンゼルプランを対象とした政策評価の結果を公表した。


これによると、新エンゼルプランの政策効果のうち、「仕事と子育ての両立 にかかる負担感」については、末子が6歳未満の児童 のいる世帯の就業率 が上昇し、出産育児 を理由とした離職者数(女性 )の割合は低下するなど、いまだ十分とはいえないものの、総じて緩和されてきている。

子育て そのものの負担感」については、主に子育て に係る経済的な負担感が増大しているために必ずしも緩和されているとはいえず、また、専業主婦共働き家庭 に比べて子育て そのものの負担感が大きいとしている。

また、「出生数 ・合計特殊出生率 」については、低下の一途であり、このような結果については、そもそも子ども を持つことに対する個人の意識の変化を反映して理想の子ども 数が減少したなど、政策が実施されたとしてもその効果の発現をさまたげる外部要因が影響を与えているものと考えられる、としている。


また、20歳から39歳の男女6,000人に対して住民アンケートを行い、その結果に基づき、新エンゼルプランに掲げられている各分野及び分野ごとの各施策に関し、相対的に特に充実が望まれているものを指摘している。

分野については、「教育 に伴う経済的負担の軽減」が最も多く、次いで「仕事と子育ての両立 のための雇用環境の整備」となっており、「教育費以外の子育て に伴う経済的負担の軽減」という同プランに掲げられていない分野についてもその充実を望む者が多い結果となっている。


また、各分野の施策の中では、それぞれ「低年齢児保育 」、「育児休業給付金 額の充実」、「仕事 優先ではなく、仕事家庭両立 できる職場環境」、「休日・夜間の小児救急医療 」、「幼稚園 による子育て 支援」、「『生きる力』を育成する学校教育 」、「高校、大学進学の経済的負担の軽減」、「安心して遊べる遊び場 」が特に充実が望まれるという結果になっている。


新新エンゼルプランの策定にあたっては、こうした政策評価の結果も参考にしながら、2004(平成16)年末に向けて作成を進め、最終的には内閣総理大臣を会長とする少子化社会対策会議において決定することとしている。


こうして、少子化社会対策基本法の制定、少子化社会対策大綱の策定及びその具体的実施計画である新新エンゼルプランの検討により、わが国の少子化社会対策は、新たなステップを踏み出している。

 

<少子化社会対策大綱の3つの視点と4つの重点課題>



<重点課題に取り組むための28の行動>




<少子化社会対策の経緯について>
年次合計特殊出生率出生数
(千人)
取組
1990(H2)
1.54
1,222
3月「平成元年版厚生白書」(長寿社会における子ども・家庭・地域)
6月「1.57ショック」
8月「健やかに子供を生み育てる環境づくりに関する関係省庁連絡会議」の発足
1991(3)
1.53
1,223
1月同関係省庁連絡会議の報告
5月児童手当法改正(翌年1月から第1子より支給)
1992(4)
1.50
1,209
4月育児休業法施行(育児休業制度等の法制化)
  ウェルカムベビーキャンペーン
9月平成4年将来推計人口(1.80人)
11月「平成4年度国民生活白書」(少子社会の到来、その影響と対応)
12月厚生大臣主宰「子どもと家庭に関する円卓会議」
1993(5)
1.46
1,188
7月厚生省児童家庭局長の私的研究会「たくましい子ども・明るい家庭・活力とやさしさに満ちた地域社会をめざす21プラン研究会」報告
12月「エンゼルプランプレリュード」策定
1994(6)
1.50
1,238
3月高齢社会福祉ビジョン懇談会「21世紀福祉ビジョン」
4月「平成5年版厚生白書」
(未来をひらく子どもたちのために−子育ての社会的支援を考える−)
7月「こども未来財団」設立(こども未来基金)
12月エンゼルプランの策定
  緊急保育対策等5か年事業の策定(平7〜11年度)
1995(7)
1.42
1,187
4月育児休業給付の支給(賃金の25%)、育児休業中の健康保険、厚生年金保険の本人保険料負担の免除
10月改正育児休業法施行(国等の支援措置の創設等)
1996(8)
1.43
1,207
5月「平成8年版厚生白書」(家族と社会保障−家族の社会的支援のために−)
1997(9)
1.39
1,192
1月平成9年将来推計人口(1.61人)
4月週40時間労働へ
10月人口問題審議会報告
1998(10)
1.38
1,203
4月改正児童福祉法の施行(保育所入所方法の見直し等)
6月「平成10年版厚生白書」
(少子社会を考える−子どもを産み育てることに「夢」を持てる社会を−)
12月総理主宰「少子化への対応を考える有識者会議」の提言
(「夢ある家庭づくりや子育てができる社会を築くために」
1999(11)
1.34
1,178
4月育児・介護休業法施行(深夜業の制限の創設)
5月「少子化対策関係閣僚会議」の開催
6月「少子化への対応を推進する国民会議」の開催
7月平成11年度第1次補正予算成立(「少子化対策臨時特例交付金」)
12月少子化対策推進基本方針の策定
  新エンゼルプランの策定(平12〜16年度)
2000(12)
1.36
1,191
4月介護保険法施行、「国民的な広がりのある取組みの推進について」(少子化への対応を推進する国民会議)、育児休業中の厚生年金保険料の事業主負担分の免除
5月児童虐待の防止等に関する法律の公布
6月児童手当法の一部を改正する法律の施行(支給対象年齢を義務教育就学前までに拡大)
2001(13)
1.33
1,171
1月育児休業給付の引き上げ(25%→40%)
3月社会保障改革大綱の策定
6月児童手当の所得制限の緩和
7月「仕事と子育ての両立支援策の方針について」(閣議決定)
(保育所待機児童ゼロ作戦の推進等)
11月改正育児・介護休業法施行(休業に係る不利益取扱の禁止)
2002(14)
1.32
1,154
1月平成14年将来推計人口(1.39人)
3月「少子化社会を考える懇談会」開催
4月改正育児・介護休業法施行(時間外労働の制限等)
9月同懇談会中間取りまとめ
  厚生労働省「少子化対策プラスワン」策定
2003(15)
1.29
1,124
3月少子化対策推進関係閣僚会議「次世代育成支援に関する当面の取組方針」
7月次世代育成支援対策推進法及び児童福祉法の一部を改正する法律の成立
  少子化社会対策基本法の成立(9月施行)
9月少子化社会対策会議の設置
12月少子化社会対策大綱検討会の開催(内閣府特命担当大臣等の関係閣僚及び有識者で構成)
2004(16)
 
 
5月自由民主党少子化問題調査会「今後の少子化対策の方向について」(中間とりまとめ)
6月「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」の策定
  少子化社会対策大綱の策定
  児童手当法の一部改正(支給対象年齢を小学校3年生修了までに拡大、4月に遡って実施)

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少子化社会対策大綱のねらいと内容

同大綱では、少子化の急速な進行は、社会・経済の持続可能性を揺るがす危機的なものと真摯に受け止め、子ども が健康に育つ社会、子ども を生み、育てることに喜びを感じることのできる社会への転換を喫緊の課題とし、少子化の流れを変えるための施策に集中的に取り組むこととしている。


少子化の流れを変えるための3つの視点としては、若者の自立が難しくなっている状況を変えていくという「自立への希望と力」、子育て の不安や負担を軽減し、職場優先の風土を変えていくという「不安と障壁の除去」、生命を次代に伝えはぐくんでいくことや家庭 を築くことの大切さの理解を深めていくことと、子育て ・親育て支援社会をつくり、地域や社会全体で変えていくという「子育て の新たな支え合いと連帯−家族のきずなと地域のきずな−」を掲げている。


政府において特に集中的に取り組むべき重点課題としては、「若者の自立とたくましい子ども の育ち」、「仕事家庭両立 支援と働き方 の見直し」、「生命の大切さ、家庭 の役割等についての理解」、「子育て の新たな支え合いと連帯」の4分野を設定し、重点的に取り組むための28の行動を掲げている。


また、総理のリーダーシップの下、内閣を挙げて取り組むこと、2004(平成16)年中に本大綱に基づく施策の具体的実施計画(新新エンゼルプラン(仮称))を策定すること、おおむね5年後を目途に見直しを行うこと等を定めている。

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少子化社会対策大綱の検討

少子化社会対策基本法は、少子化に対処するための施策の指針として、総合的かつ長期的な少子化に対処するための施策の大綱の策定を政府に義務付けている(第7条)。


そこで、2003(平成15)年9月の少子化社会対策会議において、少子化社会対策大綱の案の作成方針等が決定され、内閣府特命担当大臣(青少年育成及び少子化対策)が主宰し、内閣官房長官、文部科学大臣、厚生労働大臣、国土交通大臣及び8人の有識者から構成される少子化社会対策大綱検討会等において検討が進められ、2004(平成16)年6月3日の少子化社会対策会議を経て、同年6月4日に少子化社会対策大綱が閣議決定された。


また、同日閣議決定された「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2004」においても、「少子化対策の充実」を掲げ、「家庭 の役割を大切にし、子ども を生み、育てることに喜びを感じることができる社会を構築する」こととし、少子化社会対策大綱に基づき、国の基本政策として少子化の流れを変えるための施策を強力に推進すべきことが盛り込まれた。

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少子化社会対策会議の設置

少子化社会対策基本法に基づき、内閣府に特別の機関として少子化社会対策会議が設置された。


同会議は、内閣総理大臣を会長とし、内閣官房長官、関係行政機関の長及び内閣府特命担当大臣のうちから内閣総理大臣によって任命される委員(実際にはすべての閣僚が任命されている)によって構成される。

所掌事務は、少子化に対処するための施策の大綱の案の作成、少子化社会において講ぜられる施策について必要な関係行政機関相互の調整・重要事項の審議、少子化に対処するための施策の実施の推進を行うこととされている。


なお、少子化社会対策会議の設置に伴い、従前の少子化対策推進関係閣僚会議は廃止された。

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少子化社会対策基本法の制定

少子化の進展に伴い、与野党ともに少子化社会対策に関する基本法の制定の機運が高まり、1999(平成11)年1月には、超党派の議員による「少子化社会対策議員連盟」が設立され、同年12月、議員立法として「少子化社会対策基本法案」が衆議院に提出された。

その後、継続審議扱いとなり、衆議院の解散により審査未了廃案となった。

そこで、2001(平成13)年6月に再提出され、数回の国会で継続審議扱いとなったあと、2003(平成15)年7月に成立した。

少子化社会対策基本法は、平成15年法律第133号として、同年9月から施行されている。


同法は、わが国における急速な少子化の進展が、21世紀の国民生活に深刻かつ多大な影響をもたらすものであり、少子化の進展に歯止めをかけることが求められているとの認識に立ち、少子化社会において講ぜられる施策の基本理念を明らかにするとともに、少子化に的確に対処するための施策を総合的に推進することを目的としたものである。


法律の全体像については、以下のとおりである。



<少子化社会対策基本法の概要>

 
 
1 前文
  子どもがひとしく心身ともに健やかに育ち、子どもを生み、育てる者が真に誇りと喜びを感じることのできる社会を実現し、少子化の進展に歯止めをかけることが求められている旨等を規定
 
2 総則
 ・目的(1条)
  少子化に対処するための施策を総合的に推進し、もって国民が豊かで安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することを目的とする
 ・基本理念(2条)
  家庭や子育てに夢を持ち、かつ、次代の社会を担う子供を安心して生み、育てることができる環境を整備すること等
 ・国、地方公共団体、事業主、国民の責務(3〜6条)
 ・政府の義務
  〔1〕少子化に対処するための施策の大綱の策定(7条)
  〔2〕必要な法制上又は財政上の措置を講ずること(8条)
  〔3〕年次報告の国会提出(9条)
 
3 基本的施策
 ・雇用環境の整備(10条)
 ・保育サービス等の充実(11条)
 ・地域社会における子育て支援体制の整備(12条)
 ・母子保健医療体制の充実等(13条)
 ・ゆとりのある教育の推進等(14条)
 ・生活環境の整備(15条)
 ・経済的負担の軽減(16条)
 ・教育及び啓発(17条)
 
4 少子化社会対策会議(18条、19条)
 ・内閣府に特別の機関として設置
 ・所掌事務
  〔1〕少子化に対処するための施策の大綱の案の作成
  〔2〕少子化社会において講ぜられる施策について必要な関係行政機関相互の調整
  〔3〕少子化社会において講ぜられる施策に関する重要事項の審議、少子化に対処するための施策の実施の推進
 ・組織会長 内閣総理大臣
   委員 内閣官房長官、関係行政機関の長、特命担当大臣
   幹事 関係行政機関の職員

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次世代育成支援対策推進法

「次世代育成支援に関する当面の取組方針」に基づき、2003(平成15)年及び2004(平成16)年に、次のような立法措置が講じられた。

(1)次世代育成支援対策推進法等(2003年)
政府は、2003年の通常国会に、次世代育成支援対策推進法案を提出した。

この法案は、前述した取組方針の基本的考え方を次世代育成支援対策の基本理念と規定し、次世代育成支援対策のための行動計画について定めている。


〔1〕国については、主務大臣は地方公共団体及び事業主が行動計画を策定するに当たって拠るべき指針を策定すること、

〔2〕地方公共団体については、市町村及び都道府県は、国の行動計画策定指針に即して、地域における子育て 支援、親子 の健康の確保、教育 環境の整備、子育て家庭 に適した居住環境の確保、仕事と家庭の両立 等について、目標及び目標達成のために講ずる措置の内容等を記載した行動計画を策定すること、

〔3〕事業主については、国の行動計画策定指針に即し、労働者の仕事と家庭の両立 を図るために必要な雇用環境の整備等に関し、目標及び目標達成のための対策等を定めた一般事業主行動計画を策定すること(301人以上の労働者を雇用する事業主は義務づけ、300人以下は努力義務)、また、事業主からの申請に基づき、行動計画に定めた目標を達成したこと等の基準に適合する事業主を認定すること、

などの規定をおいている。


同法は、2003年7月に成立し、一部の規定を除き、公布の日から施行されている。

なお、地方公共団体及び事業主の行動計画策定に関する規定については、2005(平成17)年4月から施行される。

また、同法は2015(平成27)年3月までの時限立法である。



あわせて、政府が同年通常国会に提出した「児童福祉法の一部を改正する法律案」は、地域における子育て 支援の強化を図るため、地域における子育て 支援事業を児童福祉法に位置付けることで、すべての家庭 に対する子育て 支援を市町村の責務として明確に位置付け、積極的に行う仕組みを整備するためのものである。

同法案も、2003(平成15)年に成立し、一部の規定を除き2005年4月から施行される。



(2)次世代育成支援対策関連3法(2004年)
次世代育成支援対策を総合的に推進するために、2004年の通常国会には、政府は次の関連する3つの法案を提出した。


〔1〕児童 手当法の一部を改正する法律案
  児童 手当の支給対象年齢を小学校第3学年修了まで引き上げるもの
〔2〕児童 福祉法の一部を改正する法律案
  児童 虐待防止対策等の充実、新たな小児慢性特定疾患対策の確立を図るもの
〔3〕育児休業介護休業育児 又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律等の一部を改正する法律案
  育児休業 期間の延長、子の看護休暇制度の創設等を行うもの


これら関連法案のうち〔1〕の児童手当法の一部改正法は成立し、2004年4月から実施されている。

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次世代育成支援に関する当面の取組方針

「少子化対策プラスワン」を踏まえて、2003(平成15)年3月に、少子化対策推進関係閣僚会議において「次世代育成支援に関する当面の取組方針」が決定された。


同取組方針では、急速な少子化の進行は、今後のわが国の社会経済全体に極めて深刻な影響を与えるものであるとし、少子化の流れを変えるために、改めて政府、地方公共団体、企業等が一体となって、従来の取組に加え、もう一段の対策を進める必要があると明示した。

基本的な考え方として、家庭 や地域の子育て 力の低下に対応して、次世代を担う子ども を育成する家庭を社会全体で支援(次世代育成支援)することにより、子ども が心身ともに健やかに育つための環境を整備することを掲げた。


具体的な施策としては、

〔1〕働きながら子ども を育てている人のために、経営者や職場の一層の意識改革を進め、子ども が生まれたときの父親の休暇の取得等の男性の働き方 を見直すことや、育児休業取得率の目標値(男性10%、女性80%)に向けた取組の推進、保育サービスの充実など、

〔2〕子育てをしているすべての家庭のために、地域における様々な子育て支援サービスの推進や、小児医療の充実、家庭教育への支援の充実、生活環境の整備、社会保障における次世代支援など、

〔3〕次代を育む親となるために、中高生が乳幼児とふれあう機会を拡充することや、家庭 を築き、子ども を生み育てることの意義に関する教育・啓発の推進

などが盛り込まれた。


また、2003年及び2004(平成16)年の2年間を次世代育成支援対策の基盤整備期間と位置付け、2003年においては地方公共団体及び企業における10年間の集中的・計画的な取組を促進するための「次世代育成支援対策推進法案」を提出するものとするなど、一連の立法措置を講じることとされた。

 

<次世代育成支援に関する当面の取組方針>


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少子化対策プラスワン

2000年を迎え、「ミレニアムベビー」効果で、2000年の出生数 及び合計特殊出生率 とも前年の1999(平成11)年を若干上回った。

しかし、2001(平成13)年には再び漸減し、2002(平成14)年1月に公表された将来人口推計では、将来の合計特殊出生率 の見通しが、前回(1997(平成9)年)推計の1.61から1.39へとさらに下方修正された。

また、少子化の主たる原因として、晩婚化に加え、結婚 した夫婦出生力 の低下という新たな傾向が指摘され、少子化がより一層進展するとの見通しが示された。


このような状況を踏まえ、厚生労働省では、これまでの少子化対策のどこが不十分で、さらに対応すべき点は何なのかを改めて点検し、幅広い分野について検討を行った結果、2002(平成14)年9月、少子化対策の一層の充実に関する提案として「少子化対策プラスワン」を取りまとめた。


「少子化対策プラスワン」では、従来の取組が、子育てと仕事の両立 支援の観点から、保育 に関する施策を中心としたものであったのに対し、子育て をする家庭の視点からみた場合には、より全体として均衡のとれた取組を着実に進めていくことが必要であるという基本的考え方に立っている。

そして、「子育てと仕事の両立 支援」に加えて、「男性を含めた働き方 の見直し」、「地域における子育て 支援」、「社会保障における次世代支援」、「子ども の社会性の向上や自立の促進」、という4つの柱に沿って、社会全体が一体となって総合的な取組を進めることとされた。


また、対策の推進方策として、

〔1〕国については、政府が一体となって総合的に取組を実施する、また、少子化対策をもう一段推進し、対策の基本的な枠組みや、特に「働き方 の見直し」や「地域における子育て 支援」を中心とする直ちに着手すべき課題について、立法措置を視野に入れて検討を行い、同年末までに結論を得ること、

〔2〕地方については、地方自治体ごとに、行動計画の策定など、少子化対策の推進体制を整備すること、

〔3〕企業については、推進委員会の設置や行動計画の策定などの対応が必要であり、内閣総理大臣や厚生労働大臣等から経済団体代表に対して要請を行うこと、

が盛り込まれた。

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新エンゼルプランの策定

1999(平成11)年12月に、少子化対策推進基本方針に基づく重点施策の具体的実施計画として、「重点的に推進すべき少子化対策の具体的実施計画について」(大蔵、文部、厚生、労働、建設、自治の6大臣合意。以下「新エンゼルプラン」という)が策定された。

新エンゼルプランは、従来のエンゼルプランと緊急保育対策等5か年事業を見直したもので、2000(平成12)年度を初年度として2004(平成16)年度までの計画となっている。

最終年度である2004年度に達成すべき目標値の項目には、これまでの保育サービス関係ばかりでなく、雇用母子保健相談教育 等の事業も加えた実施計画となっている。


施策の主な内容は、

〔1〕保育サービス子育て支援サービス の充実、

〔2〕仕事と子育ての両立 のための雇用 環境の整備、

〔3〕働き方 についての固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土の是正、

〔4〕母子保健 医療体制の整備、

〔5〕地域で子ども を育てる教育 環境の整備、

〔6〕子ども たちがのびのび育つ教育環境の実現、

〔7〕教育 に伴う経済的負担の軽減、

〔8〕住まいづくりやまちづくりによる子育て の支援、

の8つの分野ごとに、具体的に列挙されている。

新エンゼルプランの目標値は以下のとおりとなっている。


<新エンゼルプラン(目標値)の概要>

(%)
 
平成11年度
目標値
低年齢児受入れの拡大
58万人
16年度68万人
延長保育 の推進
7,000か所
16年度10,000か所
休日保育 の推進
100か所
16年度300か所
乳幼児健康支援一時預かりの推進
450市町村
16年度500市町村
多機能保育所等の整備
[11年度補正88か所]
16年度までに2,000か所
地域子育て支援 センターの整備
1,500か所
16年度3,000か所
一時保育 の推進
1,500か所
16年度3,000か所
ファミリー・サポート・センターの整備
62か所
16年度180か所
放課後児童クラブ の推進
9,000か所
16年度11,500か所
フレーフレー・テレフォン事業の整備
35都道府県
16年度47都道府県
再就職希望登録者支援事業の整備
22都道府県
16年度47都道府県
周産期医療ネットワークの整備
10都道府県
16年度47都道府県
小児救急医療 支援事業の推進
118地区
13年度360地区(2次医療圏)
不妊専門相談センターの整備
24か所
16年度47か所
子どもセンターの全国展開
366か所
当面1,000か所程度
子ども放送局の推進
1,300か所
当面5,000か所程度
子ども24時間電話相談の推進
16都道府県
当面47都道府県
家庭教育24時間電話相談の推進
16都道府県
当面47都道府県
総合学科の設置促進
124校
当面500校程度
中高一貫教育 校の設置促進
4校
当面500校程度
注:平成11年度は予算ベース。

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少子化対策推進基本方針

この有識者会議の提言を受けて、政府は、1999(平成11)年5月から少子化対策推進関係閣僚会議を開催し、また、同年6月には内閣総理大臣の主宰の下、各界関係者の参加により「少子化への対応を推進する国民会議」が初めて開催され、国民的な理解と広がりのある取組を進めていくこととされた。


少子化対策推進関係閣僚会議では、1999年12月、「少子化対策推進基本方針」を決定した。


この基本方針では、少子化の原因とその背景として、晩婚化の進行等による未婚率の上昇が原因である、その背景には、仕事と子育ての両立 の負担感の増大や子育て の負担感の増大等があるとした。

また、少子化対策の趣旨は、仕事と子育ての両立 の負担感や子育て の負担感を緩和・除去し、安心して子育て ができるような様々な環境整備を進め、家庭子育て に夢や希望を持つことができる社会にしようとすることであるとした。


具体的な施策は、

〔1〕固定的な性別役割分業や職場優先の企業風土の是正、

〔2〕仕事と子育ての両立 のための雇用環境の整備、

〔3〕安心して子ども を産み、ゆとりをもって健やかに育てるための家庭 や地域の環境づくり、

〔4〕利用者の多様な需要に対応した保育 サービスの整備、

〔5〕子ども が夢を持ってのびのびと生活できる教育の推進、

〔6〕子育て を支援する住宅の普及など生活環境の整備

の6つの項目に沿って、実施することとされた。

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有識者会議の提言

1998(平成10)年7月から、内閣総理大臣主宰の「少子化への対応を考える有識者会議」が開催され、同年12月に「夢ある家庭 づくりや子育て ができる社会を築くために」という提言がまとめられた。

有識者会議の構成は、30代、40代という比較的若い世代を中心に、男女はほぼ同数とされた。


この提言では、若い男女にとって、新たな家庭 を築き、子ども を育てていく喜びや楽しさを経験することを困難にするような社会経済的・心理的要因があり、このような制約要因を取り除いていく環境整備が必要であるとし、子育て を社会全体で支援すべきとした。


提言における具体的な指摘としては、


ア)働き方 に関する事項では、男女の固定的な役割分業の是正、職場優先の企業風土の是正、仕事と育児の両立 支援の充実等が、

イ)家庭地域教育 のあり方などに関する事項では、家事育児 への男女共同参画の推進、子育て を社会全体で支援するという国民的合意、男女共同参画子育て の大切さについての広報啓発、多様なニーズに即した保育サービス の整備、子育て の経済的負担を社会的に支援する税制や社会保障のあり方等の検討が、


列挙された。

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平成10年版厚生白書

「平成10年版厚生白書」(1998年6月)では、審議会報告を踏まえ、少子社会について更なる問題提起を行った。

この厚生白書では、副題を「少子社会を考える――子ども を産み育てることに「夢」を持てる社会を――」としているように、少子化が進行した20世紀後半の日本社会の変化を振り返るとともに、「子ども を産み育てることに夢を持てる社会」の実現に向けて、自立した個人の生き方を尊重し、お互いを支え合う家族、自立した個人が連帯しあう地域、多様な生き方と調和する職場や学校の姿を展望した。


人口問題審議会報告や平成10年版厚生白書により、少子化の進行や少子社会への対応についての一般の関心は高まることとなった。

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人口問題審議会報告

「1.57ショック」を契機に少子化対策が講じられるようになったものの、合計特殊出生率 は、1990年代半ばになっても、1.57以上に回復するどころか漸減していった。

国立社会保障・人口問題研究所の「平成9年将来推計人口」(1997(平成9)年1月)では、将来の合計特殊出生率 は5年前の予測から下方修正されて、1.61となった。


このように少子化が進行し、人口減少社会の到来が現実のものとなる中で、厚生省の人口問題審議会は、1997年10月、「少子化に関する基本的考え方について――人口減少社会、未来への責任と選択――」という報告書を取りまとめた。

この報告書は、政府の審議会としては初めて少子化という問題を正面から取り上げ、少子化の影響、原因とその背景について総合的な分析を行うとともに、少子化への対応の必要性を明示した。


この報告書では、少子化の主な原因は、未婚率の上昇(晩婚化の進行と生涯未婚率の上昇)と夫婦 の平均出生児 数と平均理想子ども 数との開きであるとし、その背景には、


ア)個人の結婚観、価値観の変化、

イ)親から自立して結婚 生活を営むことへのためらい、

ウ)育児 の負担感、仕事との両立 の負担感、

エ)結婚子育て の選択により継続就業を断念した場合の失う利益の増加、

オ)教育費 をはじめとする子育て コストの増大


等をあげている。

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保育サービスの量的拡大と多様化

エンゼルプランの策定とあわせ、エンゼルプランの施策の具体化の一環として、保育 ニーズの多様化に対応し、緊急に保育 対策を促進するため、大蔵、厚生、自治3大臣の合意により「緊急保育 対策等5か年事業」が策定された。

これは、1995(平成7)年度から1999(平成11)年度までの5年間の計画であり、1999年度末の整備目標を定めて計画的に推進していくこととし、1999年度末までの5年間に、累計で約6,000億円の事業費が追加的に投入されることとなった。


具体的な内容は、多様な保育 サービスの充実として、低年齢児(0〜2歳児)保育延長保育一時保育放課後児童クラブ 等の量的拡大、保育所 の多機能化のための整備として、多機能化保育所 の施設・設備の整備、子育て 支援のための基盤整備として、地域子育て 支援センターの整備が掲げられた。

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保育サービスの量的拡大と多様化

エンゼルプランの策定とあわせ、エンゼルプランの施策の具体化の一環として、保育 ニーズの多様化に対応し、緊急に保育 対策を促進するため、大蔵、厚生、自治3大臣の合意により「緊急保育 対策等5か年事業」が策定された。

これは、1995(平成7)年度から1999(平成11)年度までの5年間の計画であり、1999年度末の整備目標を定めて計画的に推進していくこととし、1999年度末までの5年間に、累計で約6,000億円の事業費が追加的に投入されることとなった。


具体的な内容は、多様な保育 サービスの充実として、低年齢児(0〜2歳児)保育延長保育一時保育放課後児童クラブ 等の量的拡大、保育所 の多機能化のための整備として、多機能化保育所 の施設・設備の整備、子育て 支援のための基盤整備として、地域子育て 支援センターの整備が掲げられた。

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エンゼルプランの概要

エンゼルプランでは、次の3点を基本的視点として掲げた。


〔1〕 子ども を持ちたい人が、安心して子ども を生み育てることができるような環境を整備
〔2〕 家庭 における子育て が基本であるが、家庭 における子育て を支えるため、あらゆる社会の構成メンバーが協力していくシステム(子育て 支援社会)を構築
〔3〕 子育て支援 施策は、子ども の利益が最大限尊重されるよう配慮

この基本的視点に立って、

ア)子育てと仕事の両立 支援の推進、

イ)家庭 における子育て 支援、

ウ)子育て のための住宅及び生活環境の整備、

エ)ゆとりある教育の実現と健全育成の推進、

オ)子育て コストの軽減、

という子育て支援 のための5つの基本的方向の下に、


〔1〕仕事と育児との両立 のための雇用 環境の整備、

〔2〕多様な保育サービス の充実、

〔3〕安心して子ども を生み育てることができる母子保健医療 体制の充実、

〔4〕住居及び生活環境の整備、

〔5〕ゆとりある学校教育 の推進と学校外活動・家庭教育 の充実、

〔6〕子育て に伴う経済的負担の軽減、

〔7〕子育て 支援のための基盤整備

という7つの重点施策が列挙された。

エンゼルプラン策定後、次に述べる保育サービス の充実をはじめ、育児休業給付 の実施(1995(平成7)年)、週40時間労働制の実施(1997(平成9)年)、児童福祉 法改正による保育所 入所方法の見直し(1998(平成10)年)等、エンゼルプランに掲げられた施策が実現された。

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エンゼルプランの策定

「1.57ショック」により出生率 の低下傾向が顕在化したときに、政府では早速、「健やかに子ども を生み育てる環境づくりに関する関係省庁連絡会議」の設置(1990(平成2)年8月)や、「ウェルカムベビーキャンペーン」(1992(平成4)年4月)などが行われた。

「少子社会」という言葉を一般化させる契機となった「平成4年度国民生活白書」もこの頃(1992年11月)刊行された。

ただし、国立社会保障・人口問題研究所による「平成4年将来推計人口」(1992年9月)では、将来の合計特殊出生率 (中位推計)を1.80としているように、概して出生率 の低下は一時的な傾向としてとらえられていた。

政府の取組も少子社会に対する現状認識や、子育て に関する啓発活動が中心であった。


少子化社会対策の本格的な取組の第一歩が、1994(平成6)年12月、文部、厚生、労働、建設の4大臣合意により策定された「今後の子育て 支援のための施策の基本的方向について」(エンゼルプラン)であった。


エンゼルプランは、

〔1〕子育て夫婦家庭 だけの問題ととらえるのではなく、国や地方公共団体をはじめ、企業・職場や地域社会も含めた社会全体で子育て を支援していくこと、


〔2〕政府部内において、今後概ね10年間に取り組むべき基本的方向と重点施策を定め、その総合的・計画的な推進を図ること、


をねらいとした。



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1.57ショックと少子化社会対策

1990(平成2)年の「1.57ショック」という言葉が端的に表しているように、90年代になってから、少子化現象が一般の注目を集めるようになった。

国では、少子化社会への対応を重要な政策課題として位置付けるようになり、エンゼルプラン の策定(1994(平成6)年)、少子化対策推進基本方針の決定(1999(平成11)年)、2003(平成15)年の少子化社会対策基本法の制定や2004(平成16)年の少子化社会対策大綱の決定に至るまで、10年以上にわたり少子化社会対策を講じてきた。



<少子化社会対策に関するこれまでの政府の取組の流れ>


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少子化の流れを変えるチャンス

第2次ベビーブーム世代の女性 たちは、1990年代半ばから25〜29歳人口数の増大につながり、2000年代前半から2005(平成17)年頃まで30〜34歳人口数の増大につながっている。

2002(平成14)年以降、30〜34歳人口は、25〜29歳人口を上回っている。

両者を合計すると、800〜900万人台の人口となっている。ただし、2010(平成22)年頃には、この世代も30代後半となる。

その頃の出産 世代は、人口数が少ない80年代生まれの世代が中心となる。

25〜34歳人口数も800万人台を割り込み、それ以降減少する一方となる。

出産 可能な人口層の規模が小さくなると、少々出生率 が上昇しても出生数 は現在よりは大きくならない。


このように、わが国の人口構成上、出生数 または出生率 の回復のチャンスもそう長くは続かない。

したがって、少子化の流れを変えるためには、これから2010年頃までの数年間に、この第2次ベビーブーム の世代(第2次ベビーブーマー)を対象の中心として、安心して子ども を生み育て、子育て に喜びを感じることができるように、あるいは子ども出生子育て にメリットがあると認識できる施策を積極的に展開することが重要であると考えられる。

 

<女性 の年齢階級別人口の推移>


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