地方自治体による独自事業の状況
地方自治体の独自事業として、〔1〕都道府県による事業と〔2〕市町村による事業がある。
前者は、実施主体が市町村である場合を含めて、都道府県が国の制度に給付等の上乗せや、その都道府県独自の事業を創設・実施するものである。
後者は、市町村が、国や都道府県の事業に上乗せをしたり、独自の事業を創設・実施したりするものである。
都道府県による独自事業(前述したとおり、国基準への上乗せ事業または単独事業をさす)の実施状況をみると、「乳幼児医療費助成」については、すべての都道府県で独自事業として実施している。さらに「ひとり親家庭支援」、「私立幼稚園への経常経費補助」、「認可外保育施設への補助」、「放課後児童健全育成事業」、「障害児保育」についても、半数以上の都道府県で独自事業が実施されている。
一方、市町村では、まず、市町村で行われている子育て支援施策の実施状況をみると、「乳幼児医療費助成」、「認可保育所」、「放課後児童健全育成事業」、「幼稚園」、「延長保育」の順となっている。
これらの中から、市町村による独自事業の実施状況をみると、「保育料の減免措置」はほぼすべての市町村で実施されており、「保育料の独自徴収基準の設定」も広く行われている。また、「妊産婦健診や乳幼児健診」、「各種手当の支給」、「保育所職員の加配」、「ひとり親家庭支援」などの実施も多い。
地方自治体の役割
子ども・子育て応援プランがねらいとしている「子どもが健康に育つ社会」、「子どもを生み、育てることに喜びを感じることができる社会」へと転換していくためには、国と地方自治体がそれぞれの役割を果たしつつ、緊密に連携しながら少子化対策を推進していくことが重要である。
前述したとおり、少子化対策は、国だけがその担い手ではなく、都道府県や市町村(東京都23区を含む。以下同じ)も、国と同様か、あるいは施策によっては国以上に重要な担い手である。
地方自治体が少子化対策を実施する場合、
〔1〕法律等に基づく国の制度を国の基準等に沿って実施する、
〔2〕国の制度よりもたとえば給付水準を高くしたり、利用者負担を軽減したりする等のいわゆる「上乗せ事業」として実施する、
〔3〕国の制度にはないが、住民のニーズを反映して、地方自治体単独の事業として実施する、という方法がある。
〔1〕の事業については、政府において、その内容や事業規模、予算等を把握できるが、地方自治体の独自事業については、都道府県と市町村を含めると3,000近く(2005年2月時点)の地方自治体に分かれていることもあり、全体の把握はなかなか困難である。
しかし、こうした地方自治体の独自事業とは、その地域の実情や住民のニーズを踏まえて、地方自治体が自らの負担で行っている事業であり、少子化対策における地方自治体の責務と独創性を示すものとして重要である。







